【実飲ビールレビュー】La Trappe(ラ・トラップ)の味・特徴は?


La Trappe(ラ・トラップ)は、オランダ唯一のトラピストビールで、修道院の伝統とクラフトビールの技術が融合した歴史あるビールです。



力強さと奥深さを持ちながらも、トラピストビールの中では全体的にやさしく飲みやすい部類。
なのでトラピストビールの世界への入り口としてもおすすめできる一本なんです♪
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La Trappe Tripel(ラ・トラップ トリプル)を実際に飲んでみた!


(ラ・トラップ トリプル)



私が実際に飲んで感じたのは、まずグラスに注ぐと、きめ細やかな泡と黄金色の輝きがとても美しく、それだけで特別感があること。
口に含むと、フルーティーな香りとほんのりスパイシーな余韻が広がります。
アルコール度数は高めですが、意外なほど口当たりはやわらかく、飲むほどにコクと華やかさが感じられる…
力強いのに飲みやすい、驚きのバランスをもつ一本です!
オススメ度:★★★★★(5/5)
La Trappe Tripel(ラ・トラップ トリプル)の基本情報


ビールの種類 | トラピスト・トリペル |
---|---|
アルコール度数 | 8.0% |
原産国 | オランダ |
色 | 明るい黄金色 |
味わい | フルーティー、スパイシー、まろやか |
特徴 | 瓶内二次発酵による奥深い風味とやさしい飲み口 |
La Trappe(ラ・トラップ)ダブル・トリプル・クアドルペルの違い
La Trappe には、ダブル(Dubbel)、トリプル(Tripel)、クアドルペル(Quadrupel)と3つのスタイルがあります。
それぞれ色や味わい、アルコール度数が異なり、楽しみ方も変わります。
Dubbel (ダブル) | Tripel (トリプル) | Quadrupel (クアドルペル) | |
---|---|---|---|
見た目 | ![]() ![]() | ![]() ![]() | ![]() ![]() |
色 | 赤褐色 | 黄金色 | 濃い褐色 |
アルコール度数 | 7% | 8% | 10% |
味わいの特徴 | カラメルの甘み モルティでまろやか | フルーティーでスパイシー 華やか | モルティで濃厚 深い甘みと香り |
飲んだ印象 | 中程度 やさしく飲みやすい | 強めの味わいでも 意外と飲みやすい | 濃厚で重厚 熟成でさらにまろやか |
おすすめシーン | 初心者向け、食事と一緒に | トラピスト入門、特別な夜に | じっくり味わう特別な時間に |
ポイントまとめ
\ 黄金に輝くトラピストの名品 /
こちらは、Quadrupel(クアドルペル)。La Trappe のなかで最も濃厚で重厚なスタイルです。深いモルティの甘みと複雑な香りが特徴で、アルコール度数も10%と高め。



じっくり味わう特別な一本で、熟成させるほどまろやかさとコクが増すので、落ち着いた夜や特別な日にぴったりですよ。
そもそも、トラピストビールとは?
La Trappe は、世界にわずかしかない「トラピストビール」のひとつです。
「トラピスト」とは、カトリック修道会の厳律シトー会に属する修道士や修道院を指します。
修道院内で醸造され、修道士の監督下にあり、利益が修道院や慈善活動に使われること。これがトラピストビールの三原則です。
そのため、単なるビール以上に「伝統と祈り」が込められているのが魅力です。


La Trappe(ラ・トラップ)の歴史


1881年:修道院の創立
フランスのトラピスト修道士たちがオランダ・ブラバント州ベルケル=エンショットに避難所を見つけ、荒れ地の農場と羊小屋を修道院として開設。
初めてのミサは1881年3月5日に行われ、この日が修道院創立日とされています。
1884年:ビール造りの開始
修道士たちは自立と慈善活動の資金源としてビール醸造を決意。
以来、修道院内でトラピストの規律に沿ってビールが造られています。
1891年〜1894年:新醸造所と修道院の建設
新しい醸造所とモルトタワーを建設し、ビールの収益で新修道院も建設。
醸造所と修道院は今も産業と宗教の遺産が融合したユニークな存在です。
1928年〜1936年:初のビールと瓶詰め設備
- 1928年:アルコール度数4%の La Trappe Blond を発売
- 1936年:自社で瓶詰め設備を導入し、ビールの品質保持を強化
1949年〜1979年:戦後の拡張と協力
原料不足を補うため清涼飲料工場を設立。
1969年以降は Stella Artois など他醸造所との協力で製造拡大。
1980年:La Trappe ブランド誕生
修道士たちが再び自ら醸造を担当し、Dubbel と Tripel を発売。
高品質トラピストビールとしての地位を確立しました。
1991年〜2004年:新スタイルと伝統の復活
- 1991年:Quadrupel 登場
- 2003年:初のトラピスト白ビール Witte Trappist
- 2004年:伝統的な Bockビール を復活
2008年以降
その後は試飲室を整備し、新しいビールを次々と発売して、味や品質を改良し続けています。



La Trappeの歴史は、修道院の伝統、ビール造りの革新が一体となった物語のようですね。
味わうたびに、その長い歴史と職人のこだわりを感じられる一本と言えるでしょう!
La Trappe(ラ・トラップ)のラベルの秘密


(ラ・トラップ ダブル)


(ラ・トラップ トリプル)


(ラ・トラップ クアドルペル)



La Trappeの定番ビールは、ラベルのデザインで種類を簡単に見分けられるようになっているんですよ。
- 頭文字で判別
Dubbel → D、Tripel → T、Quadrupel → Q - 色で判別
- Dubbel:濃い赤・ブラウン系 → 濃厚でまろやか
- Tripel:ゴールド・明るい黄色系 → 華やかでフルーティー
- Quadrupel:ダークブラウン・紫系 → 重厚でコク深い







La Trappeのラベルで使われているフォントも、修道院の伝統や歴史を感じさせるクラシックな雰囲気を醸し出していますね!
La Trappe(ラ・トラップ)の日本での位置付け
国内の各ショップの状況をチェックしたところ、現時点では日本国内での流通は限られており、オンラインショップでの在庫も少ない状況ですが、ヨーロッパではクラフトビールショップなどで、入手できました。
国内ではAmazonでクアドルペルの在庫がありました。(記事執筆時点)
\ 貴重なトラピストビールをおうちで体験 /
La Trappe(ラ・トラップ)の飲み方とおすすめペアリング
美味しい飲み方
- 飲み頃温度
10〜12℃(冷やしすぎず、香りを開かせるのがポイント) - グラス
チューリップ型やゴブレット型がおすすめ - 時間経過
瓶内発酵のため、時間が経つほど熟成が進み、味わいや香りが変化します。
若いとフルーティー、熟成するとまろやかになりますよ。
相性のよい料理
- 白カビ系チーズ(ブリー、カマンベール)
- ローストチキンやグリル野菜
- フルーツを使った軽めのデザート



黄金色の華やかさが料理を引き立ててくれますよ♪
まとめ
La Trappe のビールは、オランダ唯一のトラピスト修道院で造られる、伝統の一本。とくにトリプルは、
- フルーティーでスパイシー、まろやかな飲み口
- Dubbel・Tripel・Quadrupel の中で「もっともバランスの取れたスタイル」
- トラピスト入門にも、じっくり味わいたい夜にもぴったり
修道士たちの祈りと伝統が詰まったこのビールは、単なるお酒ではなく“体験”そのものです。
ぜひ味わってみてくださいね!
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