【実飲ビールレビュー】Duvel(デュベル)の味・特徴・種類は?


Duvel(デュベル)は創業以来、ベルギーのビール文化を象徴するビールです。
アルコール度数は高めながら、フルーティーな香りとドライな飲み口が絶妙に調和した、まさにデュベル(=悪魔)という名に相応しい“危険なおいしさ”を秘めたビールなのです!
実際にDuvelを飲んでみた♪





私がこのビールを飲んだ印象は、とにかく泡と香りに圧倒された一杯でした!
グラスに注いだ瞬間、シャンパンのように立ち上るきめ細やかな泡。そのもこもこ具合にまず驚き、次に鼻をくすぐるフルーティーでスパイシーな香りにうっとり。
アルコール度数8.5%とは思えないほどスッキリとした飲み口。でもしっかりとしたコクと、後からじわっとくる苦味で、気づけば一口、もう一口…と進んでしまいます。
「ああ、これが“悪魔の名を持つビール”なんだな」と、静かに納得してしまいました!
オススメ度: ★★★★★(5/5)
Duvel(デュベル)の基本情報|味・特徴は?


ビールの種類 | ストロング・ゴールデン・エール |
---|---|
アルコール度数 | 8.5% |
原産国 | ベルギー |
発売年 | 1923年 |
色 | 黄金色 |
味わい | フルーティーで香ばしい、甘みと苦味のバランスが絶妙 |
特徴 | ベルギーを代表するビール、二次発酵による独特の風味 |
Duvelは瓶内二次発酵を採用しており、瓶の中で酵母が再発酵することで、細やかでクリーミーな泡立ちとフルーティーな香りが生まれます。さらに、冷蔵庫で約6週間じっくり熟成させることで、アルコールの角が取れ、まろやかで複雑な味わいに仕上がります。
これらの工程が、ベルギーを代表する上質なクラシックビールとしての独特の風味を生み出しているんです。
\ デュベルの魅力的な美味しさは日本でも /


Duvel(デュベル)の個性豊かなビールの4種類
ここからは、それぞれのDuvelの特徴・味わいについて詳しく解説しますね。
Duvelの種類まとめ
ビール名 | オリジナル・デュベル | デュベル 6,66% | トリプルホップ Citra | トリプルホップ Cashmere |
---|---|---|---|---|
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アルコール度数 | 8.5% | 6.66% | 9.5% | 9.5% |
特徴 | 瓶内二次発酵、伝統的な製法 | 6種のホップで軽快な飲み口 | 「シトラ」使用、柑橘系が主役 | 「カシミア」使用、トロピカルで柔らか |
味わい・ アロマ | スパイシー、ドライな後味 | フルーティーでほんのり甘い | グレープフルーツ、ライムの香り | パイナップル、ライム、ハーバル |
スタイル | ベルジャン・ゴールデン・エール | ホワイトエール風のベルジャン・ブロンド | ベルジャンIPA(限定) | ベルジャンIPA(限定) |
おすすめ度 | ★★★★★ | ★★★★☆ | ★★★★★ | ★★★★☆ |
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おすすめ度は私の主観です。
飲み比べてお気に入りを探すのがおすすめですよ♪
DUVEL(デュベル)


オリジナルのデュベルは、繊細な苦みと洗練された風味、個性的なホップの香りが特徴のナチュラルビール。
瓶内で再発酵・長期熟成されることで、クリアな味わいと上品な炭酸、そしてほのかなアルコールの甘みが生まれています。



このビールを飲んだ感想は冒頭のレビューの通り。
まずはこのオリジナルのDuvelから試してみるのが王道ですね。


DUVEL 6,66%


Duvel 6,66%は、デュベルらしいパンチを効かせつつも、通常のDuvelの軽やかバージョン。度数を少し低めた親しみやすいビールです。味わいは天使のように柔らかく、かすかにアロマを感じる香りと、洗練されたホップの使用によるフルーティーで爽やかな印象が特徴です。
6種類の厳選ホップを使うことで、より華やかな味わいに仕上がっています。
デュベル 6,66%も実際に飲んでみた!(2025年8月4日追記)


デュベル 6,66%をやっと飲むことができました!
特徴は、なんといっても「6種類のホップ」から生み出される柑橘やフローラルの香り。
味わいは柔らかくまろやかで、通常版に比べてアルコール感が控えめ。その分、苦みも抑えられ、食事と合わせやすいバランスの良いビールです。
名前の「6.66」は度数を示すだけでなく、おそらくDuvel(オランダ語で「悪魔」)とキリスト教の“悪魔の数字”である「666」をかけた遊び心ある演出?これもまた、面白い!



軽やかで飲みやすいけれど、どこか悪魔的な個性も感じられる、ちょうどいい一杯です♪


DUVEL TRIPEL HOP(デュベル・トリプルホップ)シリーズ
2007年・2010年の限定醸造をきっかけに誕生したトリプルホップシリーズ。3種のホップを使用し、従来のデュベルの味わいを保ちながら、よりホッピーで複雑な香りを楽しめるIPAスタイルの特別版です。
Duvel Tripel Hop Citra(シトラ)


アメリカ・ワシントン州ヤキマ・バレー産の「シトラ」ホップを使用。柑橘系(アグリューム)の爽やかで華やかな香りが特徴。


Duvel Tripel Hop Cashmere(カシミア)


3種目のホップに「カシミア」品種を使用したベルジャンIPA。フルーティーでクリーミーなアロマが特徴。
Duvel(デュベル)のモコモコ泡の秘密3つ


Duvel(デュヴェル)のモコモコな泡には、主に以下の3つの秘密があります。
- 二次発酵
Duvelは、前述の通り、ビールが発酵する過程で二度目の発酵を行います。この二次発酵により、ビール内で二酸化炭素(CO₂)が発生し、泡が細かく、かつ長く持続するようになります。この発酵過程が、Duvel独特の豊かな泡を作り出します。 - 特別な酵母
Duvelには、特別な酵母が使用されています。この酵母が、発酵過程で高いアルコール度数を実現するとともに、泡の密度と持続力にも大きな役割を果たしています。酵母の働きによって、泡がしっかりと立ち、時間が経っても崩れにくくなります。 - 炭酸の強さ
Duvelは、高い炭酸圧を持つビールで、これが泡の質に直結します。炭酸ガスがビールの中に高濃度で溶け込んでおり、グラスに注ぐときに泡が細かくきめ細やかに立ち上がります。この強い炭酸が、泡をしっかりと維持し、ビールの飲み口を爽快にしてくれます。



これらの要素が組み合わさることで、Duvelの特徴的な美しい泡が生まれているというわけですね。



そうなんです!
Duvelを注ぐ際に、グラスを斜めにしてゆっくりと注ぐことで、泡が均一に立ち、香りが閉じ込められますよ。
泡をうまく作るための注ぎ方も、ビール本来の味わいと香りを最大限に引き出すポイントです。
Duvel(デュベル)の誕生秘話


1871年、ヤン=レオナール・ムールガットは妻マリア・デ・ブロックと共に、農場の醸造所「モルトガット」を創業しました。この頃、ベルギーには4,000以上の醸造所があり、彼のビールは試行錯誤の中で徐々に人気を得ていきました。特にブリュッセルの上流階級にも広まり、ラケンでの販売拠点の開設は成功の始まりを示しています。
1900年代に入り、彼の二人の息子アルバートとビクターが事業に加わり、役割を分担しました。第一次世界大戦を通じて、イギリスのエールに影響を受けたアルバートは、イギリススタイルの特別なビールを作ることを決意します。1918年には、スコットランドで理想の酵母を探し、成功を収めました。
1918年から1923年にかけて、兄弟は試行錯誤を繰り返し、「ビクトリーエール」という名の新しいビールを開発。試飲会での反応から、ビールは「デュベル(オランダ語で悪魔)」と名付けられ、1923年に市場に出ました。このビールはその後、ベルギーの象徴的な存在となりました。
デュベルの誕生に関する試飲会の具体的な反応として、特に注目すべきは、村の有力者たちがこの新しいビールを試飲した際の反応です。試飲会では、参加者たちがデュベルの強い香りや独特な風味に驚き、特に一人の靴職人が「これは本物のデュベル(=悪魔)だ!」と叫んだとされています。この発言がきっかけとなり、ビールの名前が「デュベル」に決まったというエピソードがあります。このような賛辞は、当時のカトリック地域において、非常に印象的でした。
デュベルは、こうした評価を受けて市場に登場し、今ではベルギーを代表するビールの一つとなっています。
Duvel(デュベル)のラベルの秘密


Duvel(デュベル)のラベルデザインはシンプルでありながら印象的で、白い背景に赤い文字が使用されており、特に「Duvel」という名前が際立っています。この配色は高級感と伝統を反映し、ブランドイメージを強化しています。また、Duvelという名前は前述の通りオランダ語で「悪魔」を意味し、高アルコール度のビールを象徴しています。
さらに、ラベルには過度な装飾がなく、洗練されたエレガンスさを感じさせるデザインが採用されています。これにより、Duvelの高い品質を誇示する重要な要素となっています。
日本におけるDuvel(デュベル)の位置づけ
現在の日本におけるDuvel(デュベル)は、特にその独特な風味と高品質から、ビール愛好者の間で人気を博しています。このビールは、ベルギーのビールを楽しむための入門としても評価され、さまざまなオンラインショップや輸入ビール専門店で手に入れることができます。
Duvelはスパイシーでフルーティーな特性があり、8.5%というアルコール度数にもかかわらず軽やかな飲み口が特徴。日本のビールとは一線を画す存在として、クラフトビール文化の中で重要な地位を占めています。
また、高品質な素材と徹底した醸造過程が独特の風味を生み出しており、消費者の需要が増加する中で注目されています。
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Duvel(デュベル)の適温とオススメなペアリング
適温
Duvelの理想的な飲み頃温度は 6〜8℃ 程度です。
少し冷やして飲むと、ビール本来のフルーティーな香りと爽やかさを楽しめます。ただし、温度が上がると香りがより豊かになり、アルコールの風味も感じやすくなるので、少し時間を置いて常温近くになるのも美味しさを引き立てますよ。
おすすめのペアリング
Duvelはその濃厚な風味と高いアルコール度数が特徴のエールなので、以下のような食べ物と合わせるとビールの美味しさが引き立ちます。
- フライドチキンやフライドポテト
Duvelの豊かな炭酸とフルーティーな風味が、揚げ物の油っぽさをうまく中和し、後味がすっきりします。 - ブルーチーズ
特に香りの強いブルーチーズとの相性が抜群です。ビールのフルーティーさとブルーチーズの塩気やクセが良いバランスで調和します。 - グリルした肉料理(ステーキやソーセージ)
高いアルコール度数が肉の旨味を引き立て、香りが肉料理の濃厚な味わいとマッチします。 - シーフード(特にエビやカニ)
Duvelのフルーティーなアロマが、シーフードの甘みや海の風味と絶妙に絡みます。 - スパイシーなアジア料理(タイ料理、インディアンカレー)
ビールの爽快さとフルーティーな香りがスパイシーな料理とよく合い、口の中をリセットしてくれます。



Duvelのユニークな味わいは意外とどんな料理とも相性抜群!
様々なペアリングを楽しみながら、さらに美味しく味わってくださいね。
まとめ
Duvelは、1923年の誕生以来、ベルギーのビール文化において重要な役割を果たしてきました。強いアルコール度数と独特な風味のバランスが、他に類を見ない魅力を提供してくれます。
ベルギーの伝統を感じながら、歴史ある一杯を楽しみたいときに最適なビールなので、ビール好きな方なら、ぜひ一度は試してみてくださいね!
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