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【ベルギービールの魅力とは?】特徴や種類、歴史を徹底解説!

【ベルギービールの魅力とは?】特徴や種類、歴史を徹底解説!
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ヨーロッパビール好きの洋子

ベルギービールって、何がそんなに特別なの

ベルギービールは種類が多いけど、他のビールとどう違うの

こんな疑問にお答えします!

この記事でわかること
  • ベルギービールと他国ビールの違い
  • ベルギービールの代表的な種類と特徴
  • ベルギービールの楽しみ方
  • ベルギービールの歴史と文化

筆者はこれまでヨーロッパ各地のビールを1,000本以上飲んできましたが、中でもベルギーのビールには他にはない奥深さと魅力を感じてきました。

伝統的なトラピストビールや、地元で親しまれているランビックビールなどを実際に味わってきたので、この記事ではベルギービールが持つ魅力を体験ベースでご紹介します♪


  • 本記事の信憑性
プロフィール画像

当ブログの筆者はヨーロッパ在住、海外歴5年超。中東での“禁ビール生活”を経て出会った本場の一杯に心を奪われ、気づけば1,000本以上の現地ビールを飲んできました。

元法人営業の情報収集力と、3つのブログ・SNS運営で培った発信力を活かし、「ただの酒好きでは終わらない本気のビール愛」でリアルな情報をお届けします。

じっくりご覧いただけますと幸いです🙇‍♀️

目次

ベルギービールと他国ビールの違いとは?

ベルギービールの飲み比べ

ベルギービールは、一言で表現するなら、「豊かな伝統が育んだ多様性の極み」。その独自の風味とスタイルの豊富さは、他国のビールとは一線を画しています。

著者:みゃーこ

私はベルギー旅行中、地元のビールの美味しさに心を奪われました。

とくに、爽やかな白ビールと濃厚なブルーチーズを組み合わせた時の味わいは格別で、それぞれの風味が引き立て合いながらも、不思議なほど一体感のある調和を生み出していたんです。

この体験を通して、ベルギービールは単なるアルコール飲料ではなく、文化や食と深く結びついた“奥行きある味の世界”なのだと、強く感銘を受けました!

そんな多種多様な味わいを楽しめるのがベルギービールの魅力ですが、その特徴をまとめると以下の通りです。

特徴① 種類が豊富

ホワイトビール、トラピストビール、ランビック、セゾンなど、非常に多様なスタイルがあります。各スタイルは独自の風味と製法を持ち、飲む人を飽きさせません。

特徴② 発酵方法がユニーク

ベルギービールは、自然発酵を利用したランビックビールがあり、フルーツやスパイスを使ったビールが豊富。特に、発酵の過程で生まれる複雑な風味が特徴です。他国は商業的な醸造方法が一般的で、酵母を管理して一貫した味にするスタイルが多いです。スパイスやフルーツの使用はあまり見られません。

特徴③ アルコール度数と味わい

ベルギービールはアルコール度数が高めのビールが多く、フルーティーでスパイシーな複雑な味わいが楽しめます。濃厚なものから軽やかなものまで、幅広い選択肢があります。

特徴④ 歴史と文化

ベルギービールは修道院での伝統的な醸造が根付いており、ビールは食事と密接に結びついています。長い歴史があるため、地域ごとに独自のスタイルが育まれています。他国にも独自のビール文化がありますが、ベルギーのような多様性や深い歴史を持つ国は少ないです。

ベルギービールの歴史について、詳しくは後述しています。

おまけ:ボトルの形がユニーク

ラ・シュフのブロンドビール(La Chouffe Blonde)
ラ・シュフ(La Chouffe Blonde)
Chimay Red(シメイ・レッド)
Chimay Red(シメイ・レッド)
VEDETTのEXTRA IPA
VEDETTのEXTRA IPA

そうそう、ベルギービールのボトルはぽってりと丸みを帯びた形が多いです。

これは、瓶内での二次発酵や熟成が行われることが多いため、圧力に耐えられるように丈夫で安定感のある形にしているんだそうです。

著者:みゃーこ

見た目もクラシックでかわいくて、味だけでなくボトルの雰囲気も楽しめるのがベルギービール魅力のひとつですね♪

ベルギービールの代表的な種類と特徴

トラピストビール

ベルギービールの中でも「トラピストビール」は特別な存在です。修道院で僧侶が醸造するビールで、収益の一部が慈善事業に寄付されます。トラピストビールは濃厚な味わいで、アルコール度数がやや高めのものが多いです。有名なものには「シメイ」や「オルヴァル」「ロシュフォール」「ウェストマール」などがあり、いずれもフルーティーで複雑な香りが特徴です。

トラピストビールと修道院ビールの違いとは?

トラピストビールは、特にトラピスト修道会の修道院で醸造されており、厳格な基準を満たす必要があります。そのため、認証を受けたトラピスト修道院でのみ生産されるもので、主にベルギーやオランダの修道院が該当します。

一方、修道院ビールは、修道院で作られるビール全般を指し、トラピストビールよりも広範囲なカテゴリーに含まれます。

つまり、すべてのトラピストビールは修道院ビールですが、すべての修道院ビールがトラピストビールというわけではありません。

ランビックビール

「ランビック」は自然発酵によって作られるベルギー特有のビールです。伝統的な製法で、果実のような酸味と、ドライな味わいが特徴。中でも「グーズ」と呼ばれるブレンドランビックや、果物を加えた「リンデマンス・クリーク」や「フランボワーズ」といったフルーツランビックが有名です。

ホワイトビール

ベルギーのホワイトビールは、小麦を使用し、オレンジピールやコリアンダーなどのスパイスが加えられていることが多いです。「ヒューガルデン」などが代表例で、爽やかな香りと軽い口当たりが特徴で、夏場にぴったりのビールです。

デュベル(ストロングペールエール)

デュベル」や「ラ・シュフ」などのストロングペールエールは、アルコール度数が高めで、発泡性が強いのが特徴。フルーティーでありながらしっかりした苦味もあり、複雑な味わいを楽しめます。

セゾンビール

セゾンは、もともとベルギーの農家が夏の農作業用に醸造していたビールです。軽めの酸味とフルーティーな香り、スパイシーな余韻が特徴で、さっぱりとしていて飲みやすく、食事と合わせやすいビールです。

ベルギービールの楽しみ方

ベルギービールを楽しむ人たち
著者:みゃーこ

ベルギービールの楽しみ方にはいくつかのポイントがあります。以下、ベルギービールをより楽しむための方法をご紹介します♪

適切なグラスを使う

様々なビールグラス
  • 専用のグラス
    ベルギービールは、ビールごとに専用のグラスが用意されています。専用のものでなくても、グラスの形状によってビールの香りや味わいが変わるため、そのビールに合ったグラスを使うと、その美味しさをより堪能できるでしょう。

  • 注ぎ方
    グラスを傾けて泡を立てずに注ぎ、最後にグラスを立てて泡を作ると、香りが引き立ちます。たまに泡がとんでもなくたくさん出てくる時があるので、慎重に様子をみながら注いでみてくださいね。

適温で飲む

ベルギービールは、ビールの種類によって適切な温度が異なります。一般的には、トラピストビールやストロングエールは少し高めの温度(例:12〜14℃)で、ホワイトビールやランビックは冷やして(例:4-6℃)楽しむのが良いでしょう。

食事とのペアリングを工夫する

  • 料理との相性
    ベルギービールは食事と一緒に楽しむのが魅力の一つです。例えば、トラピストビールは肉料理やチーズと相性抜群で、ランビックビールはデザートやチョコレートと合わせるのがおすすめです。

  • 地域の料理を試す
    ベルギーの伝統料理(ムール貝、フリッツ、ビール煮込みなど)と一緒にビールを楽しむことで、より深い味わいが感じられます。

試飲イベントやツアーに参加する

  • 醸造所見学
    ベルギーでは多くの醸造所が見学でき、実際にビールの製造過程を学びながら試飲できます。醸造士から直接話を聞くことで、ビールへの理解が深まります。

  • ビールフェスティバル
    地元のビールフェスティバルやイベントに参加することで、さまざまな種類のビールを一度に楽しむことができ、新しい発見があります。

飲み比べを楽しむ

小さいグラスを使って、異なる種類のベルギービールを少しずつ試飲するテイスティングを楽しむのも良いアイデアです。各ビールの特徴を比較しながら味わうことができます。

ベルギービールの歴史と文化

ベルギービールの歴史と文化

ベルギービールの歴史と文化は、数世紀にわたる豊かな伝統と独特な風土から形成されています。以下、その概要をまとめました。

古代から中世へ

  • 古代の醸造
    ベルギーのビールの起源は、古代ローマ時代にさかのぼります。ローマ人は、当地の人々が作るビールを記録に残しています。

  • 修道院の役割
    中世になると、修道士たちがビールの醸造を行うようになりました。修道院での醸造は、修道士たちの自給自足の生活と密接に結びついており、ビールは水の代わりとしても消費されていました。

16世紀の革新

  • ホップの導入
    16世紀には、ビールにホップが使用されるようになり、保存性が向上しました。これにより、ビールの風味が豊かになり、ベルギー特有のビールスタイルが発展する土台が築かれました。

  • トラピストビールの誕生
    トラピスト修道院で作られるビールは、慈善事業を支えるために醸造され、現在でも厳格な基準のもとで生産されています。

19世紀の産業化

  • ビールの工業化
    19世紀には、醸造業が産業として発展し、より多くのビールが生産されるようになりました。特に、ブリュッセルやアントワープなどの都市では、多くの醸造所が設立されました。

  • 多様なスタイルの確立
    この時期に、セゾンやランビックといった独自のスタイルが確立され、ベルギーのビール文化がさらに豊かになりました。

20世紀以降の変遷

  • 世界的な評価
    20世紀に入ると、ベルギービールは国際的に評価されるようになり、多くの醸造所が新しいスタイルのビールを開発しました。

  • クラフトビールのブーム
    1980年代以降、クラフトビールのブームが起こり、伝統的な製法や新しいスタイルのビールが再評価されました。

現代のベルギービール文化

  • ビールの多様性
    現在、ベルギーには200以上の醸造所があり、500種類以上のビールが存在します。各地域ごとに特有のスタイルがあり、地元の食文化と密接に結びついています。

  • ビールフェスティバル
    ベルギーでは、各地でビールフェスティバルが開催され、多くの人々が集まり、様々な種類のビールを楽しむ機会が提供されています。

ベルギービールの歴史と文化は、古代からの伝統と革新が織り交ぜられた結果、多様で独特なものになっています。

修道院での醸造から始まり、産業化を経て現代に至るまで、ベルギーのビールは常に進化し続けており、その奥深さと豊かさは世界中のビール愛好家を魅了しています。

まとめ

ベルギービールの最大の魅力は、豊富な種類と多彩な味わい。トラピストビールの濃厚で複雑な味わい、ランビックの酸味のある自然発酵ビール、ホワイトビールの爽やかさなど、どれをとっても個性豊かで、他の国のビールにはない特徴を持っています。

ベルギービールの魅力は、ビール好きな人だけでなく、初心者でも楽しめる幅広い選択肢にあります。食事と合わせて楽しむことで、より深い味わいが感じられ、ベルギーならではのビール文化が堪能できるでしょう。

伝統と多様性が生み出すベルギービールの世界を、ぜひ一度味わってみてくださいね♪

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