世界中のビール会社の中で、一番大きな会社ってどこなんだろう?
こんな疑問にお答えします!
- 世界のビール会社の市場価値ランキング
- 各ビール会社の成り立ちと主要ブランド
- ビール市場のトレンドと各社の戦略
ビールは世界中で人気のあるアルコール飲料で、2031年には市場規模が約13兆ドルに達すると予想されています。これは2022年の規模のほぼ2倍です。
注目すべきポイントは、人気のある世界の上位ビールブランドは、Anheuser-Busch InBev、Heineken、Carlsberg、Asahiなど、大手ビール会社に属しているということ。
Business 2 Community※では、時価総額で上位10社をランキングし、それぞれのビール事業や成長戦略、合併・買収、年間収益について解説しています。今回はその情報をもとに、最新のビール会社ランキングをまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
※Business 2 Community:アメリカに拠点を置くオンラインメディアで、ビジネス、マーケティング、テクノロジーに関する情報を提供しています。
私はヨーロッパに住んであちこち旅する中で、大手のビールブランドがどれほど多くの国で愛されているのかを実感しています。例えば、オランダのハイネケンやベルギーのデュベル、デンマークのカールスバーグなど…これらのビールが世界中で飲まれていることに驚きました。
日本のビールもヨーロッパの街でよく見かけ、ビール業界がどれほど広がりを持っているかを改めて感じています!
世界のビール会社 時価総額ランキング
世界のビール会社ランキング1位〜10位までは以下の通りです。
順位 | 会社名 | 時価総額 (円) | 時価総額 ($) | 本社所在地 | 設立年 | 従業員数 | 代表的なブランド |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | Anheuser-Busch InBev🇧🇪 | 約1兆7,000億円 | $123.15 billion | ベルギー・ブリュッセル | 1860年 | 150,000人以上 | バドワイザー、コロナ |
2 | Diageo🇬🇧 | 約1兆1,800億円 | $83.24 billion | イギリス・ロンドン | 1997年 | 30,000人以上 | ギネス、スミノフ |
3 | Heineken🇳🇱 | 約7,500億円 | $53.29 billion | オランダ・アムステルダム | 1864年 | 85,000人以上 | ハイネケン |
4 | Constellation Brands🇺🇸 | 約6,600億円 | $47.11 billion | アメリカ・ニューヨーク州ビクター | 1945年 | 10,000人以上 | モデル |
5 | Carlsberg Group🇩🇰 | 約2,800億円 | $19.40 billion | デンマーク・コペンハーゲン | 1847年 | 30,000人以上 | カールスバーグ |
6 | Asahi Group Holdings🇯🇵 (アサヒビール) | 約2,500億円 | $18.04 billion | 日本・東京 | 1889年 | 25,000人以上 | アサヒ |
7 | China Resources Beer🇭🇰 | 約1,900億円 | $14.23 billion | 香港・湾仔 | 1992年 | 10,000人以上 | スノー |
8 | Molson Coors🇺🇸 | 約1,900億円 | $13.72 billion | アメリカ・イリノイ州シカゴ | 1786年 | 15,000人以上 | モルソン・クアーズ |
9 | Tsingtao Brewery Group🇨🇳 | 約1,600億円 | $12.35 billion | 中国・青島 | 1903年 | 30,000人以上 | 青島ビール |
10 | Kirin Holdings🇯🇵 (キリンビール) | 約1,500億円 | $11.31 billion | 日本・東京 | 1907年 | 30,000人以上 | キリン |
これをグラフにすると、以下の通りです。
ランキングからわかること3つ
ランキングから読み取れることを挙げてみます。
- 市場リーダーは、Anheuser-Busch InBev (AB InBev)
AB InBevは時価総額が約1兆7,000億円($123.15 billion)で、世界最大のビール会社です。500以上のブランドを持ち、グローバルな製品展開やマーケティング戦略によって強固な市場地位を築いています。大規模な買収や合併を通じて成長を遂げており、競争力のある価格や多様な商品ラインが顧客に支持されています。 - ヨーロッパが上位3社独占
上位3社にはAB InBev、Heineken、Diageoが含まれ、全てヨーロッパに本社を置いています。これは、ヨーロッパのビール文化と市場の成熟度が影響していると考えられます。特に、Heinekenは190カ国以上で展開しており、グローバルブランドとしての影響力を持っています。これにより、ヨーロッパがビール業界で重要な地位を占めることが分かります。 - 日本も2社ランクイン
日本の企業であるアサヒビール(Asahi Group Holdings)とキリンビール(Kirin Holdings)がそれぞれランクインしており、アジア市場におけるビールの強力なプレイヤーであることを示しています。日本のビールメーカーは品質の高さや革新的な製品開発で知られており、国際市場でも競争力を持っています。このことは、日本のビール文化の影響力を示すものであり、グローバルなビール市場での多様性も強調しています。
ビールで有名なドイツやチェコの企業がないのはなぜ?
ドイツやチェコの企業が時価総額ランキングの上位10社に入っていない理由は、以下の通り考えられます。
- 国際的な影響力
上位の企業は、AB InBevやHeinekenのように、国際的に広がる強力なブランドポートフォリオを持っており、世界中で販売されています。ドイツやチェコのビールブランドは、主に地域市場に焦点を当てていることが多いです。 - 市場規模
ドイツやチェコのビール会社は、国内市場においては強力ですが、全体の市場規模や成長性が上位企業と比較すると小さいため、時価総額が低くなります。 - 業界の統合
ビール業界は近年、合併や買収が多く見られます。これにより、伝統的なビールメーカーが大手企業に吸収され、独立した企業としての時価総額が減少しています。 - 投資と成長戦略
上位企業は積極的な成長戦略や投資を行い、新興市場への進出や多様化を図っています。これに対して、ドイツやチェコの企業は、伝統的なビールの製造に依存している場合が多く、成長の機会が限られることがあります。
まとめ
ここまで、世界のビール会社のランキングを見てきました。Anheuser-Busch InBev(AB InBev)がその圧倒的な市場価値でトップに君臨しており、次いでDiageoやHeinekenが続いています。各社は独自の戦略を持ち、新しい市場や製品への挑戦を続けています。
ビール業界は常に変化しており、トレンドを追いかけるのも面白いですね。次回ビールを選ぶ際は、ぜひこのランキングを参考にしてみてください。