
タディ・ポーターは、イギリスの老舗サミュエル・スミス醸造所がつくる黒ビール。
その中でも、香ばしくてコクのある「ポーター(後述)」スタイルの一杯です♪
ポーターとは、18世紀のロンドンで荷運び労働者(ポーター)に愛されたことが名前の由来とも言われる、歴史あるビアスタイル。
タディ・ポーターは、そんな伝統を受け継ぎつつも、今の時代にも通じる“飲みやすさ”と“深いコク”を兼ね備えています。


こんなビール



私がこのビールを飲んだ印象は、気負わずゆったり飲める、まさに“大人の黒ビール”。
ローストした麦芽の香ばしさに、ほんのり感じる甘みとビターチョコのような風味。
口当たりは意外にもなめらかで、炭酸は控えめ。苦味はしっかりあるものの、嫌な重さや渋さは全くありません。
後味にほんのりキャラメルのようなコクが残って、余韻まで楽しめます、
ポーターって、こんなにバランス良くて飲みやすいのか!と感動した一杯でした。
食後や夜のリラックスタイムにもぴったりで、黒ビールが苦手な人でもチャレンジしやすい、やさしい味わいですよ♪
オススメ度:★★★★☆(4.5/5)
ビアスタイルについて知りたい方はこちらからどうぞ
TADDY PORTER(タディ・ポーター)の基本情報


ビールの種類 | ポーター |
---|---|
アルコール度数 | 5.0% |
原産国 | イギリス |
色 | ダークブラウン |
味わい | ロースト感、カカオ、モルトの甘み、ドライな後味 |
特徴 | イングランド伝統のレシピに基づいたポーター。自然発泡。 |
このビールは、動物性の副産物を使わずに製造されており、ヴィーガン協会の認証も受けています。つまり、ヴィーガンやベジタリアンの方でも安心して飲める黒ビールなんです。


(写真はオートミールスタウト)



自然な素材と伝統的製法で仕上げられた一杯。人にも環境にもやさしいのは嬉しいですね♪
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黒ビールの「スタウト」と「ポーター」って何が違うの?
黒ビールには「スタウト」と「ポーター」という二大スタイルがあります。どちらも焙煎(ロースト)した麦芽を使って作るため、見た目や香りはよく似ていますが、スタウトの方が一般的に濃厚でしっかりした味わいです。
- スタウト
通常のポーターよりもロースト麦芽を多く使い、より濃厚で深い味わいに仕上げる。 - ポーター
ロースト麦芽の使用は控えめで、軽やかで飲みやすい黒ビールを目指して醸造される。
サミュエル・スミスのタディ・ポーターは、その名の通り、親しみやすく飲みやすい「ポーター」スタイルのビールです。
黒ビール初心者の方や、スタウトだとちょっと重いと感じる方にもぴったりな一杯ですよ。


サミュエル・スミス醸造所の歴史とこだわり


出典:公式サイト
サミュエル・スミス醸造所は、1758年にイングランド・ヨークシャー州で創業し、ヨークシャー最古の歴史を誇る醸造所です。そして、その長い歴史の中で、伝統的な製法とこだわりを今も大切に守り続けています。
発酵には「ストーン・ヨークシャー・スクエア」と呼ばれる、石の塊でできた独特な石製発酵槽を使い続けています。1800年代から変わらぬ酵母株を用い、発酵中は酵母に酸素を与えるために手でかき混ぜる独自の方法で、濃厚で深みのある味わいのビールを生み出しています。
麦芽は銅製のマッシュタンで、良質な井戸水と混ぜ合わせられ、そこでできた麦汁は天然の糖分が豊富で発酵に最適。
ホップにはイングランド産の伝統的な品種を使用し、銅製の煮沸釜で苦味と香りをしっかり加えています。使用後のホップはホップバックという設備で丁寧に麦汁から取り除かれます。
さらに、自然発泡させるエールの熟成には、長年の技術を持つ専属の樽職人が作り、修理するオーク樽を使用。このオーク樽は、手引きのビターやヨークシャースティンゴの味わいを支える大切な役割を果たしています。
このように、サミュエル・スミス醸造所は歴史と伝統を重んじつつ、独自の設備と丁寧な製法で、個性豊かで味わい深いビールを造り続けています。
Samuel Smith公式サイトより
醸造所の紹介動画



動画は英語だけど、醸造所の雰囲気がよく分かりますよ。
TADDY PORTER(タディ・ポーター)の名前の由来
「Taddy」という名前は、サミュエル・スミス醸造所があるタッドキャスター(Tadcaster)という町に由来しています。
このタッドキャスターは、イングランド・ヨークシャー州にある伝統的な醸造の街で、ビールに使われる硬水(カルシウムを多く含んだ天然水)の品質がとくに高いとされています。
サミュエル・スミス醸造所では、この水を今でも地下井戸からくみ上げて使用。さらに、ローストモルトや伝統的な英国産ホップを使い、石板発酵槽やオーク樽での熟成など、手間を惜しまない製法で作られているのです。



“伝統と土地の味”を一口に凝縮したのが、タディ・ポーターなんですね!
TADDY PORTER(タディ・ポーター)のラベルの魅力


タディ・ポーターの瓶には、クラシカルでどこか重厚感のある赤と黒を基調としたラベルが貼られています。
中央にはサミュエル・スミスのロゴが大きく描かれ、伝統ある英国ビールの風格を感じさせるデザイン。
ビール棚に並べても映えるし、飲んだあとに飾っておきたくなるようなレトロな雰囲気が魅力です。
TADDY PORTER(タディ・ポーター)は日本で買える?入手方法は?
タディ・ポーターは、日本でも輸入クラフトビール専門店やオンラインショップで取り扱いがあります。
サミュエル・スミスのビールは人気なので、在庫切れのことも多々あり。見かけたら即ゲットがおすすめですよ!
\ イギリス伝統のペールエールも /





こちらの「オーガニックペールエール」は、同じくサミュエル・スミスが造る、有機原料100%の伝統的なイングリッシュ・ペールエール。
香ばしい麦芽の風味と、イギリス産ホップの上品な苦みが特徴です。ほどよいコクとキレがあり、バランスの取れた味わいで、食事にも合わせやすいですよ。
TADDY PORTER(タディ・ポーター)の楽しみ方と料理のペアリング
楽しみ方のポイント
- 適温
12〜14℃が最適。冷やしすぎない方が香りとコクをしっかり楽しめます。
- グラス
チューリップグラスやパイントグラスがぴったり。アロマが立ちやすくなります。
おすすめの料理ペアリング
ジャンル | 料理例 | ポイント |
---|---|---|
デザート | ガトーショコラ、ラムレーズンアイス | カカオやドライフルーツの香りとマッチ |
肉料理 | ローストポーク、角煮、焼き鳥(タレ) | ロースト香と甘辛いソースが絶妙 |
チーズ | スモークチーズ、カマンベール | 香ばしさとクリーミーなコクの共演 |
まとめ
「タディ・ポーター」は、イギリスの伝統とクラフトの心が詰まった、親しみやすい黒ビール。
ポーターならではのまろやかさと深みを楽しみつつ、飲みやすさもばっちり。クラフトビール初心者から玄人まで、幅広い層におすすめできる一本です。
ちょっと特別な夜に、自分へのご褒美として味わってみてはいかがでしょうか♪
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