知っておきたいビアスタイルの基本【ビールの種類を徹底解説】

知っておきたいビアスタイルの基本【ビールの種類を徹底解説】
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ヨーロッパビール好きの洋子

いつもと違うビールを楽しんでみたいけど、何を選んだらいいかわからない!

ビールにはどんな種類があるの?

こんな疑問にお答えします。

この記事でわかること
  • ビアスタイルとは何か
  • ビールの代表的なスタイルとその違い
  • それぞれに合ったビアスタイルの選び方


私はこれまで海外に暮らし、さまざまな種類のビールを飲んできました。特にヨーロッパでは、日本とは異なる多彩なビール文化に触れる機会がたくさんあります。そこで学んだことをもとに、ビールの種類について解説していきます。これを読めば、次に飲むビール選びがぐっと楽しくなるはずですよ。

著者:みゃーこ

私はある晩、友人とヨーロッパの小さなパブに足を運び、地元のラガーとエールを試してみました。ラガーの爽やかな苦味とエールのフルーティーで深い味わいの違いに驚き、ビールの奥深さを改めて実感しました。

その経験がきっかけで、さらにビールの種類に興味を持ち、どんどん新しいスタイルを試すようになりました!

目次

そもそもビアスタイルとは?

ビール5種類

ビアスタイルとは、ビールの味や香り、色、製造方法などの特徴によって分類されたビールの種類のことです。

ビールは、原料、発酵方法、アルコール度数、味わい、色合いなど様々な要素によって異なります。

これらの違いを理解しやすくするために、ビールはスタイルごとに分類されています。

まず、大きく「ラガー」と「エール」という2つの代表的なスタイルに分けられます

さらに、この2つのスタイルの中に、たくさんのビアスタイル(種類)が存在しています。

以下の画像は、そんな中から主要なビアスタイルを紹介したものです。

ビアスタイルのピックアップ
出典:Sullivan & Touron Brewery Adventures



ビアスタイルの総数は定義や地域ごとによって異なりますが、世界には100種類以上のビアスタイルが存在するとされています。

これは、醸造方法や原材料、地域の伝統、歴史的背景によってバリエーションが豊富なためです。

例えば、国際的なビールの審査会やガイドラインを提供する組織「BJCP(Beer Judge Certification Program)」では、ビアスタイルを100種類以上に分類しています。

また、「クラフトビール協会」や「World Beer Cup」でも細かなスタイルの分類が行われています。

ビアスタイル一覧
出典:Beer Style: Does it Matter?

全てのビアスタイルを覚えることは難しいですが、主要なものだけでも理解しておくことで、自分好みのビールを見つける手助けになりますよ。

新しいビールを試す楽しみも広がりますね。

2つの代表的なビアスタイル「ラガー」と「エール」の違い

前述の通り、ラガーとエールは、ビールを大きく分けたときの2つの代表的なスタイルです。
この2つは、発酵温度や酵母の種類が異なるため、味わいや香りにも大きな違いがあります。

以下、それぞれの違いをわかりやすく比較表にまとめました。

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項目ラガー (Lager)エール (Ale)
発酵温度低温発酵(7〜13℃)高温発酵(15〜24℃)
発酵方法下面発酵(酵母が底に沈む)上面発酵(酵母が上に浮かぶ)
発酵期間長期間(数週間〜数ヶ月)短期間(数日〜数週間)
味わいすっきり、クリーン、シャープな味わいフルーティーで、複雑な風味
通常は淡い色から黄金色、黒いラガーも存在幅広い色(淡色から濃色まで)
主なビアスタイルピルスナー、ヘレス、ドゥンケル、シュヴァルツビアペールエール、IPA、スタウト、ヴァイツェン
一般的なアルコール度数4〜6%4〜7%
保存方法冷蔵が必要常温保存が可能(発酵後)
歴史的起源19世紀にドイツで確立古代エジプトや中世ヨーロッパから伝統的に存在
ラガーとエールの比較

より細かいビアスタイル一覧

3種類のビール

「ラガー」と「エール」から派生するたくさんのビアスタイルには、それぞれに独自の魅力があり、好みに合わせて楽しむことができます。

以下の表で、代表的なビアスタイルごとのアルコール度数、特徴、代表銘柄をまとめました。

ラガーの代表的なビアスタイル

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ビアスタイルアルコール度数特徴代表銘柄
ピルスナー
(Pilsner)
4〜5%すっきりとしたホップの苦みとクリアな味わい。爽やかで軽快。日本で最も多く消費されるビアスタイルピルスナーウルケル(チェコ)、ベックス(ドイツ)、アサヒ スーパードライ
ヘレス
(Helles)
4.5〜5.5%ピルスナーより甘く、モルト感が強い。軽やかな飲み心地。アウグスティーナー・ヘレス(ドイツ)
メルツェン
(Märzen)
5.0〜6.0%モルトのコクと甘さが特徴。オクトーバーフェストで提供されるビール。パウラーナー・オクトーバーフェスト(ドイツ)
ドゥンケル
(Dunkel)
4.5〜5.5%ローストしたモルトの甘みとカラメル風味。ダークラガー。フランツィスカーナー・ドゥンケル(ドイツ)
ボック
(Bock)
6〜7%濃厚で甘みがあり、アルコール度数が高め。冬に人気のビール。アイエンガー・セレブレーター(ドイツ)
シュヴァルツ
(Schwarz)
4.5〜5%黒ビールで、ロースト感とチョコレートのような風味。ケストリッツァー・シュヴァルツビア(ドイツ)
ウィーンラガー
(Vienna Lager)
4.5〜5.5%バランスの取れたモルトの甘さと軽い苦みが特徴のアンバー色ビール。サミュエル・アダムス・ボストンラガー(アメリカ)
ラガーのビアスタイル一覧

エールの代表的なビアスタイル

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ビアスタイルアルコール度数特徴代表銘柄
ペールエール
(Pale Ale)
4.5〜6.0%フルーティーで軽やかな味わい。バランスの良いホップとモルトの風味。シエラネバダ・ペールエール(アメリカ)、
IPA
(インディアペールエール)
5.5〜7.5%ホップの強い苦みと柑橘系の香りが特徴。クラフトビールの定番。ブリュードッグ・パンクIPA(スコットランド)
アンバーエール
(Amber Ale)
4.5〜6.0%琥珀色のビールで、モルトの甘さが際立ち、軽い苦みがバランスを取る。メンフィス・アンバー(アメリカ)
スタウト
(Stout)
5〜8%焙煎モルトの深みと、コーヒーやチョコレートのような濃厚な味わい。ギネス(アイルランド)
ポーター
(Porter)
5〜7%スタウトより軽く、キャラメルやチョコレートの風味が豊か。フラーズ・ロンドンポーター(イギリス)
ヴァイツェン
(Weizen / Wheat Beer)
4〜5.5%バナナやクローブの香りが特徴。口当たりが柔らかい小麦ビール。ヴァイエンステファン・ヘーフェヴァイツェン(ドイツ)
サワー
(Sour)
3〜6%酸味が特徴のフルーティーなビール。爽やかな味わい。カンティヨン・グーズ(ベルギー)
ゴーゼ
(Gose)
4〜5%塩味と酸味のバランスが特徴的なドイツの伝統ビール。ライプツィッヒ・ゴーゼ(ドイツ)
トラピストエール
(Trappist Ale)
6〜12%濃厚で複雑な味わい。修道院で醸造されるベルギーの伝統的エール。ロシュフォール(ベルギー)、シメイ(ベルギー)
エールのビアスタイル一覧

どんな人に向いてる?ビアスタイルのおすすめ 10選

ビールを飲む女性
  1. 初心者の人に → ピルスナー(Pilsner)
    すっきりとした味わいで飲みやすく、食事にも合わせやすい。

  2. モルトの甘みを楽しみたい人に → ヘレス(Helles)
    甘めの味わいが特徴で、ビールのコクを感じることができる。

  3. 秋の味覚や祭りを楽しむ人に → メルツェン(Märzen)
    オクトーバーフェストで親しまれるビールで、特に秋に人気。

  4. ロースト感のあるビールが好きな人に → ドゥンケル(Dunkel)
    ダークモルト(高温で焙煎した麦芽)の風味が豊かで、深い味わいを楽しめる。

  5. しっかりした味わいを求める人に → ボック(Bock)
    濃厚でアルコール度数が高めなので、特別なシーンにぴったり。

  6. フルーティーで飲みやすいビールを求める人に → ペールエール(Pale Ale)
    ホップの香りが豊かで、軽快な飲み口が特徴。

  7. ホップ好きやクラフトビール愛好者に → IPA(インディア・ペール・エール)
    強い苦みと豊かな香りが楽しめるため、ホップの風味を楽しむ人に最適。

  8. 濃厚な味わいが好きな人に → スタウト(Stout)
    焙煎モルトやチョコレートの風味があり、デザート感覚で楽しめる。

  9. フルーティーで爽やかなビールを求める人に → ヴァイツェン(Weizen)
    バナナやクローブの香りが特徴で、夏にぴったりのビール。

  10. 複雑な風味を楽しみたい人に → トラピストエール(Trappist Ale)
    ベルギーの修道院でのみ造られるビールで、濃厚で深い味わいが特徴。特別なシーンに最適。

まとめ

ビールの世界は非常に多様で、ラガーとエールの違いを知るだけでも、その楽しみ方がぐっと広がります。

この記事で紹介したビアスタイルを参考に、ぜひ新しいビールに挑戦して、それぞれの個性的な味わいや香りを楽しんでみてくださいね。

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