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バスペールエールってどんなビール?販売終了?復活?再販する?

バス・ペールエールってどんなビール?
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ヨーロッパビール好きの洋子

Bass Pale Aleは、なんと世界初のペールエール

創業以来、イギリスのビール文化を象徴する存在として、多くの人々に愛され続けてきました。

”バスペールエール”はこんなビール

バスペールエールってこんなビール
出典:the bowsing ken

ペールエールとは?

エールビールの一種。ペールエールはエールの中でも「明るい色(ペール=淡い色)」が特徴のスタイルです。このスタイルはフルーティーで香り豊かであり、特にイギリスやアメリカ、クラフトビールシーンなどでとても人気があります。

まずはエールビールについて詳しく知りたい方はこちらの記事からどうぞ

目次

Bass Pale Ale(バスペールエール)の基本情報、味

ビールの種類ペールエール
アルコール度数5.1%
原産国イギリス
創業年1777年
アンバー(琥珀色)
味わいホップの香りが立ち、モルトの甘みと苦味のバランスが絶妙
特徴世界初のペールエール、硬水による独特のコクとキレ

Bass Pale Ale(バスペールエール)は、世界で初めて造られたペールエールとして知られ、イギリスのビール文化を象徴する銘柄です。

硬水を使用した独自の風味が特徴で、のちにインディア・ペールエール(IPA)へと発展するスタイルの基礎を築いたことでも有名なんです。

インディア・ペールエール(IPA)とは?

ホップが効いた香り高く苦味の強いビールのスタイル。18世紀のイギリスが発祥。
イギリスからインドへビールを船で長距離輸送する必要があり、防腐効果のあるホップを大量に使用していたため、「India Pale Ale(インド向けの淡色ビール)」と呼ばれるようになりました。

Bass Pale Ale(バスペールエール)の誕生秘話

エドゥアール・マネの名画『フォリー=ベルジェールのバー』
エドゥアール・マネの名画
『フォリー=ベルジェールのバー』(1882年)

バスペールエールを見つけられますか?

バスペールエールは、1777年にイギリスのバートン・アポン・トレントで創業されたBass Brewery(バス・ブリュワリー)によって誕生しました。

このビールは、イギリスで最初の商業的に成功したペールエールとして知られ、その歴史は革新と伝統の交錯を反映しており、ビール醸造における重要な存在です。

創業者のウィリアム・バスは、当時のビール市場における品質向上を目指し、高品質のモルトとホップを使用した独自のレシピを開発しました。このビールは、特にバートン地方の水質がその特性を引き立て、深い風味と香りを生み出しています。

また、バス・ブリュワリーは、イギリスで最初に商標を取得したビールの一つであり、これによりブランドとしての認知度も高まりました​。(ラベルについては後述しています。)

さらに、バスペールエールは1830年代にアメリカ市場に進出し、国際的な評価を受けるようになりました。ビールの美味しさだけでなく、鮮やかなラベルデザインも注目され、多くのビール愛好家に支持されています。

著者:みゃーこ

今日、バスペールエールはその伝統を受け継ぎながら、現代のビール市場でも存在感を示し続けています​!

バスペールエールの買収の歴史

バス・ブリュワリーとその象徴的なバスペールエールは、これまでにいくつかの買収を経ています。

STEP
ウィットブレッドによる買収

1989年、バス・ブリュワリーはイギリスの醸造会社ウィットブレッドに買収され、そのポートフォリオの一部として統合されました。

STEP
インターブリューとの合併と販売

2000年、ウィットブレッドはバスブランドをインターブリュー(現在のアナハイザー・ブッシュ・インベブ)に売却しました。この買収には、バスペールエールだけでなく、バスの全ブランドが含まれています。

STEP
世界最大ビールメーカー「アナハイザー・ブッシュ・インベブ」傘下

バスペールエールはその後、アナハイザー・ブッシュ・インベブ(AB社)の傘下で製造され、世界最大級のビール会社の一つとして、その歴史的な重要性と品質を保ってきました。

この後のバスペールエールについては、海外サイトを含めてネット上を探し回っても、公式情報を発見することはできませんでした

ただし、以下のようなサイトを発見!!

このページの投稿者によると、なんとAB社は2024年バスペールエールの販売を廃止してしまったようなのです。

Bass Pale Ale(バスペールエール)復活?日本で入手できる?

1860年、バスペールエールは日本で販売された最初の外国ビールでした。バスペールエールはイギリスの伝統的なペールエールとして世界的に認知されてきましたが、日本でもその独特な風味と飲みやすさから人気を集めていました。

しかし、バスペールエールは日本において、2018年末にアサヒビールが国内での販売を終了しました。 

その後、他の輸入業者による再販の情報は見当たらず、現在も日本での流通は停止しているようです。したがって現時点では、日本国内でバスペールエールを入手することは、残念ながら難しい状況となっています。

海外においては今でも取り扱っているオンラインショップがありましたが、全体として同じく入手が難しい状況になっているようです。

バスペールエール取り扱いの海外サイト

※記事執筆時点で在庫ありとなっているサイトです。最新情報はご確認ください。

日本でバスペールエールの復活を待つ声も

海外にも復活を望む声は多数

著者:みゃーこ

私自身も、バスペールエールを日本で再び飲める日を心待ちにしています!

Bass Pale Ale(バスペールエール)の代わりに楽しむとしたら?

著者:みゃーこ

バスペールエールの代わりに楽しむべき一杯としては、Fuller’s London Pride (フラーズ・ロンドンプライド) をおすすめします。

\ 本場イギリスのペールエールを味わうなら /

Fuller’s London Pride の特徴・おすすめな理由

イギリス・LONDON PRIDE(ロンドンプライド)
ロンドンプライドって
こんなビール

Fuller’s London Pride は、バスペールエールと同じくイギリスの伝統的なペールエールの一つで、その特徴的な味わいは非常にバランスが良いです。程よい苦味とともに、しっかりとしたモルトの甘さが感じられます。

またフルーティーでありながら、飲みやすい軽やかさもあり、どんなシチュエーションでも楽しめるビールです。

グラスに注ぐと赤みがかった明るい銅色で、光によっては琥珀色がかった美しい色合い。

飲んだ瞬間から心地よい香りが広がります。バスペールエールが好きな方であれば、このビールを飲んだ瞬間、その優れたバランスにきっと魅了されることでしょう♪

どんな料理とも合わせやすく、気軽に楽しむことができるため、普段使いにも最適なビールですよ。

このビールについてはこちらの記事で詳しくまとめています。

Bass Pale Ale(バスペールエール)のラベルの秘密

バスペールエールのロゴ
出典:Bass Brewery – Harris Beverages

バスペールエールのラベルには、ブランドの歴史と品質を象徴する要素が含まれています。

まずこのビールは、前述の通りイギリスで最初に商業的な商標を取得した歴史的ビールで、ラベルにはその特徴的な赤い三角形が描かれています。

著者:みゃーこ

この三角形が、イギリス商標法が施行された1876年に、商標第1号として登録されたんです。

登録時にバス社は他にも多数の商標を申請しており、「赤い三角」はそのうちの筆頭でした。

ラベルはシンプルでありながら目を引くデザインで、「Bass」の文字が大きく配置され、消費者に強い印象を与えています。

クラシックで洗練された印象を持つこのデザインは、長い歴史を持つブランドであることを伝えると同時に、ビールファンや新たな消費者に信頼感を与える役割も果たしているように感じますね。

Bass Pale Ale(バスペールエール)の特徴と味わい方

バスペールエールは、その独特な風味と高品質な製法で、多くのビール愛好者に愛されています。

香りは、モルトの甘さとホップのフローラルな香りが調和しており、飲む前から期待感を高めます。また、シトラスやハーブのニュアンスが感じられるのも特徴です。

味わいは、最初に軽い甘さが広がり、その後にホップのしっかりとした苦味が感じられます。このバランスの取れた味わいと、すっきりとした後味が多くの人々に好まれています。

アルコール度数は約4.4%で、その飲みやすさも魅力です。

このビールは、最適な飲用温度が10〜13℃くらい。この温度で飲むことでフレッシュさと香りが引き立ちます。

食事との相性も抜群で、特にグリル料理やピザ、パスタなどと合わせると、ビールの魅力がさらに引き立ちます。軽い前菜やチーズとも相性が良く、ビールが引き立て役となってくれますよ。

ピザとビールは鉄板の組み合わせ
ピザとビールはいつだって鉄板の組み合わせ♪

まとめ

バスペールエールは、1777年の誕生以来、イギリスのビール文化において歴史的な存在であり続けています。硬水を用いた独自の製法によるコクと苦味のバランスは、他に類を見ない味わいを提供してくれます。

イギリスの伝統を感じながら、歴史ある一杯を楽しみたいときに最適な1杯。いつかまた、日本でもバスペールエールが再び飲める日が来ることを願っています…!

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