【実飲ビールレビュー】Zillertal(ツィラタール)の味・特徴・種類は?


Zillertal(ツィラタール)は、オーストリア・チロル地方から大自然の恵みを活かした、伝統的かつクリーンな味わいのビール。
クセが少なく飲みやすい一方で、麦のコクとまろやかさがしっかりと感じられるバランスの良い一杯です。
ツィラタールの”絶品”生ビール





まずは、私がZillertalの中から手に取った、以下の3種類のビールの感想からご紹介していきます♪
さっそくZillertal(ツィラタール)の実飲レビュー!3種
① Zillertal(ツィラタール)ピルスナー


私がこのビールを飲んだ印象は、とにかく爽やかでキレが良い!
今回はカリカリモチモチの手作り餃子と一緒にいただいたのですが、これが大正解。餃子のジューシーな油を、Zillertal Pilsのシャープな苦味が心地よく流してくれて、どちらの美味しさも引き立っていました♪
気軽に喉を潤したい時や、揚げ物・中華といった濃いめの料理と一緒に楽しむには抜群の一本です。
オススメ度:★★★★☆(4/5)
\ ちょっとマニアックだけど実は日本の通販にも…!/
② Zillertal(ツィラタール)メルツェン


こちらのメルツェンは、麦の香ばしさが心地よく、まろやかな口当たりがスムーズで、どんな料理にも合わせやすい印象でした。
しかし正直に言うと、後からちょっと物足りなさも。もう少し個性的なクセや、印象に残る味の深みが欲しかったかなと。
とはいえ、軽めの食事やリラックスした時間にはぴったりで、気軽に楽しむには最適なビールだと思います♪
オススメ度:★★★☆☆(3.5/5)
③ Zillertal(ツィラタール)ビオ・ラドラー


もともとラドラーとは、ビールとレモネードをブレンドした爽やかで軽い飲み物。
Zillertalのビオ・ラドラーはアルコール度数が1.6%と低く、レモンの自然な甘さとビールの苦味が調和していて、特に暑い日にぴったりな味でした。
甘めなので、ビールのコクをしっかり感じたい人には物足りないかもしれません。リフレッシュしたい時や軽食と一緒に楽しむにオススメです。
オススメ度:★★★☆☆(3/5)
\ 飲みやすいラドラーはビール嫌いの方にも /
現地で飲んで絶品だったZillertal(ツィラタール)の生ビールの紹介へ
Zillertal(ツィラタール)の黒ビール・白ビールの紹介へ
Zillertal(ツィラタール)の基本情報
ピルス(Pils)の場合


ビールの種類 | ピルスナー(下面発酵ビール) |
---|---|
アルコール度数 | 4.9% |
原産国 | オーストリア |
色 | 淡い黄金色 |
味わい | すっきりとしてドライ、ホップの苦味が爽快 |
特徴 | オーストリアの名水と厳選されたモルト&ホップを使用し、洗練されたキレと清涼感が魅力の伝統的ピルスナー |
オーストリアの首都ウィーンでは、GösserやStieglが有名ですが、Zillertalはクラフトビール愛好者に人気があり、現地のビアカフェなどで徐々に認知度が高まっています。また、オーストリアのチロル地方など現地では、大手スーパーのSparにも取り扱いがありました。
ツィラタールの各種ビール♪




Zillertal(ツィラタール)のビールは実際どんな場所で生まれた?


Zillertal(ツィラタール)のビールは、オーストリア西部・チロル州のツィラタール渓谷という、アルプスの美しい自然に囲まれた場所で生まれました。
この地域は、清らかな雪解け水と澄んだ空気、高品質な地元産の麦やホップに恵まれた土地で、古くから農業と醸造文化が根づいています。
観光地としても人気のツィラタールは、冬はスキー、夏はハイキングやサイクリングが楽しめる自然豊かなリゾート地。その美しい環境の中で育まれたビールは、クリーンでバランスの取れた味わいが特徴で、まさに自然の恵みを感じられる一杯なのです。
実際に現地で生ビールを飲んだらめちゃくちゃ美味しかった




オーストリア・ツィラタールからもほど近い、アルプスの山々に抱かれた美しい街、インスブルック。バロック建築が残る歴史ある街並みを眺めながら通りを歩いていると、ふと目に留まったのが日本人の方が営む、あたたかな雰囲気の和食レストランでした。
そこでいただいたのが、このZillertalの生ビールと、めちゃくちゃ久しぶりのお寿司!
正直、上のレビューの通り瓶ビールで飲むとそこまで感動級のビールではなかったし、オーストリアのビールとお寿司って合うのかなと思っていたのですが、一口飲んでびっくり。
すっきりとした飲み口とほどよい麦の甘みが、酢飯の酸味や魚の旨みと絶妙にマッチしていたんです。
日本で飲むどんなビールとも違う、旅先でしか味わえない感動がそこにありました。



異国の地で、ほっとする和食と、現地で飲む地ビールの優しい味わい。
そんな予想外の組み合わせが、心に残る特別なひとときをつくってくれました♪
Zillertal(ツィラタール)の誕生秘話


Zillertal(ツィラタール)ビールの歴史は、1500年に遡ります。
当時、ツィラタール(Zillertal)渓谷の中心地のひとつ、ツェル・アム・ツィラーにある歴史的建物「ポルジンガーハウス」が、ザルツブルク大司教区からビールとブランデーの製造・販売の権利を与えられたことが、Zillertalビールの始まりです。
この特権を受けたことで、Zillertalビールは地域の伝統とともに発展し、今では500年以上の歴史を誇るオーストリア屈指の老舗ビールブランドとなりました。
この醸造所は、現在も家族経営の「ホテル ガストホフ・ブロイ」として営業しており、毎年行われる「ガウダーフェスト」はオーストリア最大の春と民族衣装の祭りで、毎年30,000人以上の観客が訪れています。
1678年には、家族の先祖であるルートヴィヒ・ヨブストが「ポルジンガーハウス」を購入し、チロル初の「自由なビール醸造者」となります。この権利を引き継いだ家族は、醸造所だけでなく、ガストホフや農業も運営し続けました。1738年には、醸造所がゼルロス通りに移転し、2012年までここでビールが醸造されていました。
1950年代には観光業の発展と共にビールの生産量が増加し、年間2,500ヘクトリットルを超えるほどに達しました。
1994年には新たに物流のための倉庫が設置され、2008年には新しい醸造所の建設が始まりました。そして2012年には、最新技術を取り入れた新しい仕込み所が稼働を開始しました。



Zillertalは長い歴史を持ちながらも、近年では最先端の技術を取り入れ。
地域の特産素材を活かした特別なビールを生み出し続けているんですね!
日本におけるZillertal(ツィラタール)の位置づけ
Zillertal(ツィラタール)はまだ一般的な消費者に広く流通しているわけではありません。
とはいえオーストリア・チロル地方に500年以上の歴史を持つビールブランドで、現在日本でも少しずつ認知度を高めています。
大手の国際的なビールブランドと比べるとまだ広く知られていませんが、伝統的な醸造方法と高品質な地域素材を使用していることから、特にクラフトビール愛好者の間で注目されています。
日本のクラフトビール市場は近年拡大しており、ユニークな国際的なビールに対する関心が高まっているため、ツィラタールのような特別な歴史や背景を持つビールも少しずつ支持を得ているというわけです。



実際に日本の通販サイトでも、以下のような種類のビールまで入手することができますよ!
Zillertal(ツィラタール)の黒ビールや白ビールも美味しい
ツィラタール地方といえばラガーが有名ですが、黒ビールや白ビール(ヴァイスビア、小麦ビール)も見逃せません。
Zillertal(ツィラタール)の黒ビール
ツィラタールの黒ビールは、深いロースト香とコクが特徴で、チョコレートやコーヒーのような豊かな味わいが楽しめます。
しっかりしたボディながらも飲みやすく、濃厚な料理やデザートとも相性抜群の一杯です。オーストリアの伝統が詰まった黒ビールとして、ビール通にもぜひおすすめしたい銘柄です。
Zillertal(ツィラタール)の白ビール(ヴァイスビア・小麦ビール)
ツィラタールの白ビールは、ほんのりバナナのような香りと、まろやかで優しい口当たりが特徴。重すぎず軽すぎず、ちょうど良いバランスで、食事と合わせても単体でも楽しめます。
暑い日にはもちろん、アルプスの風を感じながらのんびり過ごす午後にもぴったりな一杯。
ビール好きはもちろん、普段あまり飲まない人にもぜひ試してほしい、ツィラタールの隠れた名品です。
まとめ
アルプスの大自然に囲まれたツィラタールで生まれたZillertalビールは、500年以上の歴史と伝統を持ちながら、今もなお丁寧に醸造され続けているクラフトビールブランド。
ピルスナーのキレ、メルツェンのまろやかさ、ラドラーの爽やかさ、そしてヴァイスの優しい香り。どの1本にも、チロル地方の清らかな水と自然の恵みが詰まっています。
ヨーロッパビールに興味がある方は、ぜひ一度、味わってみてくださいね♪