
Rochefort(ロシュフォール)は、ベルギー南部の修道院で醸造されるトラピストビールの名門ブランドの一つ。
濃厚で豊かなコクと深みのあるフルーティーさが特徴で、重厚ながらも飲みやすい味わいが多くのビールファンを魅了しています♪
Rochefort(ロシュフォール)の”8”を
実際に飲んでみた!





私がこのビールを初めて口にしたときに感じたのは、濃厚でありながらも柔らかく、フルーツやキャラメルを思わせる香りの豊かさ。
泡立ちはクリーミーで滑らか、色は深い褐色でグラスに注ぐだけで期待が高まります。
アルコール感も強めですが、バランスが良く飲みやすいので、重厚なビールをじっくり楽しみたい方におすすめ。
コクの深さと芳醇な味わいがクセになる一本です♪
オススメ度:★★★★☆(4/5)
記事内リンク
Rochefort(ロシュフォール)の基本情報


ビールの種類 | トラピスト・ダークエール |
---|---|
アルコール度数 | 7.5°〜11.3°(種類による) |
原産国 | ベルギー |
発売年 | 1960年頃 |
色 | ダークブラウン~濃褐色 |
味わい | フルーティー、モルトの甘み、スパイシー、コク深い |
特徴 | 長期熟成により味わいが進化し、力強く複雑な味 |
\ ベルギー修道院ビールの伝統を1本から /
トラピストビールとは?
Rochefort(ロシュフォール)は、「トラピストビール」として世界的に認められている、希少価値の高いビールの一つです。
そもそも、「トラピスト」って?
トラピスト(Trappist)とは、カトリックの修道会である「厳律シトー会(Order of Cistercians of the Strict Observance)」に所属する修道士や修道院のことを指します。
この修道会は、祈りと労働、そして厳格な自己規律を重視する生活スタイルで知られています。また、トラピスト修道院が作り出す「修道院製品」、特にビールやチーズはその品質の高さで世界的に有名です。
トラピスト修道院は世界各地にありますが、特にビール醸造で有名な修道院はベルギーやオランダなどヨーロッパの一部地域に集中しています。



「トラピストビール」と名乗るには厳格な条件をクリアしなければならず、トラピストビールは世界に数えるほどしか存在しません。
「トラピストビール」の三原則
トラピストビールとして認定されるには、次の3つの条件が必須とされています。
- 修道院の敷地内もしくはその近隣で醸造されていること
- 修道士たちの監督のもとで製造されていること
- 醸造から得られた利益が修道院の維持や慈善活動に充てられていること



Rochefort(ロシュフォール)もこれらの基準を厳守し、伝統を守りながら丁寧にビールを造り続けています。
Rochefort(ロシュフォール)の種類、ナンバリングの意味
ロシュフォールのビールには「6」「8」「10」という数字がラベルに付いていますが、これはアルコール度数の目安を示しています。
- Rochefort 6 → アルコール度数 約7.5%
- Rochefort 8 → アルコール度数 約9.2%
- Rochefort 10 → アルコール度数 約11.3%
この数字はかつては「ビールの濃度」や「元の糖度」を示していたとも言われていますが、現在ではだいたいのアルコール度数の指標として使われています。
数字が大きくなるほど味わいも濃厚で複雑になり、熟成期間が長く、コクと甘みが増します。
各ビール(6/8/10)の比較表
ロシュフォール 6 | ロシュフォール 8 | ロシュフォール 10 | |
---|---|---|---|
画像 | ![]() ![]() | ![]() ![]() | ![]() ![]() |
アルコール 度数 | 7.5° | 9.2° | 11.3° |
色 | ルビー色(Ruby) | ダーク(Dark) | ダーク(Dark) |
味わい | バランスの取れた(Balanced) | スパイシー(Spicy) | ロースト(Roasted) |
苦味 | ★★ | ★★ | ★ |
ボディ | ★★ | ★★★ | ★★★★ |



数字が大きいほどパワフルで重厚な味わいを楽しめるのがロシュフォールの特徴です。
お好みやシーンに合わせて選んでみてくださいね♪
Rochefort(ロシュフォール)の誕生秘話


出典:公式サイト
1. はじまりは祈りと水から
ロシュフォール修道院が設立されたのは13世紀(1230年)。1595年にはすでにビール造りの記録が残っています。修道士たちは「祈り、働け(Ora et Labora)」の精神で、農業や鉱山労働に従事。鉱山を掘る中で湧き出したトリダンヌ川の水が、後にビールの味わいを形作る重要な存在となる「奇跡の水」になります。



修道士たちは日々の糧としてビールを造っていました。当時のビールは滋養に富み、「液体のパン」として消費されていたのです。
ビールは商品というより、修道生活の一部だったわけですね。
2. 革命を越えて、再びビールを
1789年のフランス革命で修道院は放棄・略奪されますが、1889年に修道士たちが戻り、教会と醸造所を再建。農業だけでは生活が難しく、1910年からビールを販売。そして1950年代には本格的な醸造体制が整い、今日も人気のRochefort 6・8・10が生まれました。
3. 伝統 × 最新技術
2020年には最新の設備を備えた新醸造所が完成。環境に配慮しつつ、変わらぬ味を守っています。修道士が毎週テイスティングを行い、品質を見届けてから出荷。量より質を重視した少量生産を続けることで、世界中のビールファンから高い信頼を得ています。



何度も困難に直面しながらも、信仰と情熱を持って歴史を紡いできたロシュフォール修道院。
その精神が、今もビール一杯一杯に息づいていると思うと感慨深いですね!
Rochefort(ロシュフォール)のラベルに込められた意味


1. 伝統的なタイポグラフィ
ラベルに使われているフォントは、中世の写本を思わせるゴシック風の書体。これは、修道士たちが長年続けてきた手作業や祈りの文化、そして中世から受け継がれる修道院の伝統を象徴しています。
2. 数字の意味(6・8・10)
前述の通り、ロシュフォールのビールには「6」「8」「10」という数字があり、アルコール度数の目安であるとともに、それぞれの味わいの個性を示しています。このシンプルな数字の表記は、余計な装飾を避ける修道院の質素な美学とも重なります。
3. “Trappistes Rochefort” の表記
ラベルには「トラピスト・ロシュフォール」と明記されています。これはトラピスト会(Trappist)の厳格な基準をクリアした修道院ビールである証です。
4. 色分けされたキャップと文字
ビールごとに異なる色のキャップやラベルの数字の色(赤、緑、青)は、視認性を高めると同時に、それぞれのスタイルの特徴をシンプルかつ機能的に伝えています。



ロシュフォールのラベルは、派手な装飾はありませんが、「誠実なものづくり」「歴史と伝統」「修道士の精神」が、静かに、しかし力強く語られています。
日本におけるRochefort(ロシュフォール)の人気と入手方法
日本ではベルギーのトラピストビールの中でも特に人気が高く、クラフトビールファンからの支持も厚いんです。
高アルコールながら飲みやすい味わいは、ビール初心者から通まで楽しめる一本。
入手はビール専門店や輸入酒店、オンラインショップで可能ですが、品切れも多いので見つけたら早めの購入がおすすめです!
\ ベルギー修道院ビールの伝統を飲み比べ /


Rochefort(ロシュフォール)の味わい方とペアリング
Rochefortはその複雑で深い味わいを楽しむために、飲み頃温度やペアリングにも少し工夫するとよいでしょう。
飲み頃の温度
ロシュフォールは6・8・10ともに、12〜14℃がベストとされています。冷やしすぎると香りが閉じてしまうので、飲む30分ほど前に冷蔵庫から出しておくのがおすすめです。
グラス
専用のチューリップ型グラスやゴブレット型が香りを引き立てます。
ペアリング
濃厚でコクのあるロシュフォールは、味のしっかりした肉料理やチーズと相性抜群ですよ。
カテゴリ | 料理・食材例 | ポイント |
---|---|---|
チーズ類 | 熟成チェダー、ブルーチーズ | コクと旨味がビールのフルーティさと調和 |
肉料理 | ローストビーフ、グリルドラム | 濃厚な味がビールの甘みとマッチ |
デザート | ダークチョコレート、キャラメル菓子 | 甘みと苦味のバランスが楽しめる |


まとめ
Rochefortは、ベルギー南部のロシュフォール修道院で造られる、伝統と歴史が詰まったトラピストビールの代表格。
- 高アルコールながらバランスの良いコク深さとフルーティーさ
- 修道院の歴史と職人技が息づく伝統の逸品
- 濃厚な料理やチーズとのペアリングが絶妙
飲むごとに深まる味わいの魅力をぜひ堪能してみてくださいね♪
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